健康的な体型を維持するために「食べないもの」ではなく、「食べるべきもの」に注目することが大切であるそうです。
無理な食事制限をするのではなく、体の中で良い働きをしてくれる食品を積極的に取り入れることで、太りにくく、痩せやすい体をつくることが可能でしょう。
本記事では、医師が実践しているという「太らないために毎日食べる食品」を5つご紹介します。
発酵性食物繊維とは?
最近、注目を集めている「発酵性食物繊維」を知っていますでしょうか。
これまでの食物繊維は「水溶性」と「不溶性」に分類されていましたが、近年では「発酵しやすいかどうか」で分けられるようになりました。
発酵性食物繊維は、消化されずに大腸に届き、腸内細菌のエサになります。
腸内細菌がこれを分解することで「短鎖脂肪酸」という成分が生成され、健康やダイエットに良い影響をもたらすそうです。
短鎖脂肪酸には、余分な糖質や脂質の吸収を抑える働きがあるため、同じ食事をしても脂肪がつきにくくなる効果があり、脳に「満腹」のサインを送ることで食べ過ぎを防ぐ効果も期待できるでしょう。
では、発酵性食物繊維を豊富に含み、太りにくい体づくりに役立つ食品を5つご紹介します。
1. キウイ
キウイは低カロリーであり手軽に食べられる果物のひとつで、発酵性食物繊維の「ペクチン」を豊富に含んでおり、ダイエットにおいて非常に効果的な果物です。
ペクチンは血糖値の上昇を緩やかにし、腸内環境を整える働きや脂肪の蓄積を防ぐことや、ビタミンCやビタミンEなどの抗酸化作用を持つ栄養素も豊富で、美容や健康維持にも最適です。
お通じ効果もあるので、朝食やおやつとして取り入れることで、無理なく食物繊維を摂取できます。
2. 大麦
大麦は「アラビノキシラン」と呼ばれる発酵性食物繊維を含んでいます。これは腸内で短鎖脂肪酸を生成し、血糖値の急激な上昇を抑える働きを持っています。
大麦は、白米の約20倍もの食物繊維を含んでいるだけでなく、水溶性と不溶性2つのバランスがとても良いそうです。
デトックス効果が期待できるとして、ダイエットにお勧めの食材といえます。
大麦はご飯に混ぜたり、オートミールやシリアルとして取り入れたりすることで、手軽に摂取でき、白米と比べて腹持ちがよいため、満腹感を得やすく食べ過ぎを防ぐ効果も期待できるでしょう。
3. 発酵あずき
あずきには「難消化性オリゴ糖」が含まれており、腸内細菌のエサとなって善玉菌を増やし、発酵させることで栄養価が高まることで甘みが引き出されるため、砂糖を加えなくても美味しく食べられます。
また、発酵あずきには体脂肪の蓄積を抑える効果があるとされ、便通が改善されることや、骨を丈夫にする働きもあります。
2021年に中国で行われた研究によると、あずきを摂取することで、体脂肪の抑制や、血中の悪玉コレステロールを軽減する効果があると分かったようです。
発酵あずきを作る際には、炊飯器で炊いたあずきに米麹を加えて一晩保温するだけ。おやつ代わりに食べることで、甘いものへの欲求を抑えながら腸内環境を整えることができます。
4. 納豆
納豆もまた、難消化性オリゴ糖を含む発酵食品のひとつであり、納豆菌が腸内環境を整え、便通を改善する効果があります。
ダイエットには欠かせないタンパク質も豊肉に含まれており、肉よりも脂肪分が少ない低カロリーです。
また、納豆にふくまれているビタミンB2には、炭水化物・タンパク質・脂質の代謝をサポートする働きがあり、特に脂質をエネルギーとして利用する際に必要なビタミンであるため、効率よく脂肪を燃焼させるためには、積極的にとりいれたい栄養素であるといえます。
他にも、イソフラボンによる更年期障害や骨粗鬆症の改善、生活習慣病の予防、美容の効果などが期待できるため、1日1パックを目安に毎日継続して食べるといいでしょう。
また、大豆由来のタンパク質やビタミンK2も豊富で、健康維持に役立ちます。ご飯と一緒に食べるのはもちろん、サラダやスープに加えてアレンジするのもおすすめです。
納豆は1日1パック!ダイエットや美容に効果的な食べ方・レシピ
5. ワカメ
ワカメなどの海藻類には「アルギン酸」と呼ばれる発酵性食物繊維が含まれており、これには腸内細菌を活性化させ、短鎖脂肪酸の生成を促す働きがあります。
この短鎖脂肪酸とは、腸内細菌が食物繊維を発酵させて作る成分であり、腸の健康を守り、免疫力を高め、脂肪燃焼を助ける働きがあります。
主なものに酢酸・酪酸・プロピオン酸があり、腸内環境を整えるのに役立つそうです。
他にも、血圧の低下や血糖値の改善、甲状腺のサポートにも効果があるとされているようです。
また、ワカメは低カロリーで食物繊維が豊富なため、ダイエット中の食事にも最適です。味噌汁やサラダに加えるだけで簡単に取り入れることができます。
まとめ
無理な食事制限をするのではなく、発酵性食物繊維を含む食品を積極的に摂ることで、太りにくく、痩せやすい体をつくることができます。
今回ご紹介した5つの食品(キウイ、大麦、発酵あずき、納豆、ワカメ)を日常の食事に取り入れることで、腸内環境が整い、自然と健康的な体型を維持しやすくなるでしょう。
何か一つでも日々の食生活にとりいれてみると、太りにくい体に近づくかもしれませんね。